γ-GT(γ-GTP)の基準値について【異常値のときに考えられる原因も紹介】

血液検査のγ-GT(γ-GTP)について知りたい人「γ-GT(γ-GTP)の基準値を知りたい!併せてこれらの数値が以上のときに考えられる疾患についても知りたい!!」

本記事ではこの疑問に答えます。

こんにちは、現役医療従事者のトッティ(totthi1991)です。

本記事の内容は下記のとおりです。

  • γ-GT(γ-GTP)の基準値
  • γ-GT(γ-GTP)とは?
  • γ-GT(γ-GTP)が異常値のときに考えられる原因

⇩本記事執筆に際し、参考にした書籍

注意
・本記事に書かれている基準値および疾患例は、あくまで参考としてご利用ください。
・基準値は測定法や測定機器により多少ばらつきがあり、各種文献上の検査値も多少異なっている事があります。

1.γ-GT(γ-GTP)の基準値

γ-GT(γ-GTP)の基準値
  • γ-GT(γ-GTP)
    ・男性:13~64U/L
    ・女性:9~32U/L

参考:薬剤師のための基礎からの検査値の読み方 臨床検査専門医×薬剤師の視点 / 上硲俊法 〔本〕

※ 施設によって基準値は多少異なります。

1.1.γ-GT(γ-GTP)とは

γ-GT(γ-GTP)の正式名は「γ-グルタミルトランスフェラーゼ」、あるいは「ガンマ-グルタミルトランスペプチダーゼ」といいます。

※ トランスフェラーゼとは、日本語で転移酵素といい、転移反応を触媒する酵素のことです。

つまり、γ-GT(γ-GTP)は酵素です。

γ-GT(γ-GTP)は、腎臓にもっとも多く存在する酵素で、他に、膵臓、肝臓、脾臓、小腸、脳、心筋などにも存在しています。

このように、γ-GT(γ-GTP)はいろんな組織に存在する酵素ですが、血液中のγ-GT(γ-GTP)のほとんどは肝臓や胆管由来です。

血液中のγ-GT(γ-GTP)は、肝臓や胆管の細胞に傷がつき、死滅したときに増加すると考えられています。

ですので、γ-GT(γ-GTP)肝胆道系疾患のスクリーニング検査として用いられています。

※ 肝臓や胆管の細胞が壊れると血液中にγ-GT(γ-GTP)が血液中に流れでることから、「逸脱酵素」といわれます。

※ γ-GT(γ-GTP)は、腎臓、すい臓、脾臓などにも含まれていますが、これらの臓器に障害があっても血液中に増加しません。

※ γ-GT(γ-GTP)は、胆道系酵素とも呼ばれます。

1.2.γ-GT(γ-GTP)の役割

γ-GT(γ-GTP)は、肝臓の解毒作用に関係している酵素です。

γ-GT(γ-GTP)は、グルタチオンなどのγ-グルタミルペプチドを加水分解し、他のペプチドやアミノ酸にγ-グルタミル基を転移する反応に関与しています。

2.γ-GT(γ-GTP)の異常値

よくあるγ-GT(γ-GTP)が上昇する原因は3つあります。

  1. アルコール
  2. 薬剤
  3. 脂肪肝

γ-GT(γ-GTP)は、アルコールに敏感に反応しやすく、お酒の飲み過ぎによる影響で異常値を示すことがあります。

お酒を毎日飲んでいる人の場合、比較的高めの値になりやすく、前日の飲酒の影響でも数値が高くなる場合もあります。

※ γ-GT(γ-GTP)のみが単独で上昇している場合、アルコールが原因のことが多いです。2週間ほど禁酒すると、γ-GT(γ-GTP)は前値の約半分まで低下します。

一定期間禁酒した後にγ-GT(γ-GTP)の再検査をして、値が改善していなければお酒による肝障害以外の原因を疑います。

また、アルコール以外に抗てんかん薬などの薬物や脂肪肝により、γ-GT(γ-GTP)が上昇する場合もあります。

もし、アルコール、薬剤、肥満、によるものが疑われれば、禁酒、減量、疑わしい薬剤の中止をおこないます。

2.1.γ-GT(γ-GTP)の異常値と疾患

参考:薬剤師のための基礎からの検査値の読み方 臨床検査専門医×薬剤師の視点 / 上硲俊法 〔本〕

γ-GT(γ-GTP)は、肝臓や胆道系疾患のときに上昇します。

疾患の代表例としては、胆汁うっ滞があります。

※ 胆汁は、肝臓でつくられて胆道系を通って十二指腸に分泌されます。胆汁うっ滞とは、この胆汁の流れが結石や腫瘍でせき止められた状態のことです。

お酒を飲まないにも関わらず、γ-GT(γ-GTP)が100U/Lを超えている場合は要注意です。

肝機能を評価する他の血液検査項目の追加や肝炎ウイルスなどの検査項目を追加したり、超音波検査やCTなどの画像検査で精密検査をおこないます。

2.2.γ-GT(γ-GTP)が低値

妊娠時や経口避妊薬を服用している場合は低値となります。

 

 

というわけで今回は以上です。

 

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