【糖質制限をすべき理由】解糖系ではなくミトコンドリア系を使えるようになるから

糖質制限をしてる人「食事から糖質を制限するだけで、集中力がアップしたり、一日中パワフルに活動できるようになるらしいけど、その理由っていったいなんだろう?」

 

 

この記事では、こういった疑問をエネルギー代謝の観点から説明したいと思います。

糖質制限のモチベーションがなかには下がっている人も、最後まで読んでいただくと、またモチベーションが上がってくると思います。

主なキーワードは「解糖系」「ミトコンドリア系」「ATP」「クエン酸回路」です。

1.人間には「シュガーバーニング」と「ファットバーニング」という2種類のエネルギータンクがある

私は現在、第一線で活躍し、充実した生活を送るエグゼクティブの人たちと仕事をする機会がありますが、彼らは総じて、「ファットバーニング」の状態で毎日を過ごしています。

競争社会の中でしのぎを削る彼らは、体も脳も常にトップレベルの機能を維持しなければ、生き残っていけません。エネルギーの上下動が激しく、安定しない「シュガーバーニング」のシステムでは、とてもベストの状態を保つことができないのです。

引用:世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術

世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術』の本の著者である、アイザック・H・ジョーンズは、ハリウッドスターやサウジアラビアの王族などをはじめ、年間200人以上の世界のトップエグゼクティブの健康指導をおこなっている実績ある人です。

「シュガーバーニング」というのがいわゆる「解糖系」といわれているもので、「ファットバーニング」というのがいわゆる「ミトコンドリア系」といわれているものだと思ってもらえればいいです。

ようするに、世界の一流の人たちは、ファット(脂肪)をどんどんバーニング(燃焼)することによって、優秀なエネルギー源をえているからこそ、一流の舞台で活躍し続けられているんだということです。

ではここからは、「解糖系」「ミトコンドリア系」について説明をしたいと思います。

 

2.解糖系とミトコンドリア系について

私たちの身体のエネルギー源は「ATP」といわれてる物質です。

上記のツイートのように、私たちは食べ物から直接エネルギーをもらってるわけではなくて、いったんATPという形にしてからエネルギーを得ています。

このATPに含まれるリン酸が外れるときに、エネルギーが放出されます。

具体的には、筋肉を動かしたり、身体をつくったり、体温を維持したり、私たちが活動するためのありとあらゆる場面で必要となるエネルギー源です。

そして、私たちが生きていくために必要なこのATPをつくりだすシステムは、

解糖系(シュガーバーニング)ミトコンドリア系(ファットバーニング)のハイブリッド(複数の動力源がある)になっています。

細胞にはATPを作り出す手段が2つある。ミトコンドリア系と解糖系だ。

引用:まんがケトン体入門 糖質制限をするとなぜ健康になるのかp24

 

3.解糖系とは

ここでは、解糖系について詳しくみていきます。

解糖系とは1分子のグルコースから2分子のピルビン酸が生成される代謝過程を言います。
ここ非常に大事なのでもう一度!
解糖系=1分子のグルコースから2分子のピルビン酸が生成される代謝過程です!
この過程の中でATPというエネルギーを産生するのです。

引用:ゆとり世代代表 管理栄養士のブログ

ちなみに解糖系は、細胞内の細胞質という場所でおこなわれています。

ようするに解糖系は、糖質(グルコース)を材料に、ATPをつくりだしています。

しかし、解糖系は非常の効率が悪く、1分子のグルコースからたった2分子のATPしか作られません。ただ、酸素がなくても(嫌気性)ATPをつくることができるので、即効性があります。

解糖系のポイント

  • 細胞内の細胞質で行われる
  • ピルビン酸がつくられる
  • 1分子のグルコースから2分子のATPがつくられる
  • 嫌気性でも反応がすすむので、即効性がある

関連記事:【超簡単】解糖系とはなに?【材料、場所、反応式などについて】

 

4.ミトコンドリア系とは

解糖系は、グルコースを使ってアデノシン三リン酸(ATP)と呼ばれるエネルギーを作り出します。グルコース1分子から解糖系で生み出されるATPは2分子です。
一方のミトコンドリア系は、解糖系でのグルコースの代謝産物であるピルビン酸や脂質が分解された脂肪酸がアセチルCoA(コーエー)になり、クエン酸回路で代謝されてATPが産生されます。
(中略)
(前略)ミトコンドリアは解糖系と比較すると大量のATPを生み出します。また、脂質が分解された脂肪酸から返還されたアセチルCoAは、100分子以上のATPを生み出します。

引用:頭医者のつぶやき

これが冒頭でもいった、ファットバーニング(ミトコンドリア系)の意味するところです。

ようするに、ミトコンドリア系をより効率的に利用したほうが大量のATPがつくられるということです。

そして、後述しますが、ブドウ糖を材料にミトコンドリア系を回すよりも、脂肪を材料にミトコンドリア系を回したほうがより大量のATPをつくることが可能です。

また脂肪をATP合成の材料にする利点は、エネルギー効率がいいだけでなく、エネルギー源は全身の脂肪に大量にあるので、エネルギーの供給も安定し、体の機能や脳の機能も高い状態で維持されます。また、糖質の問題点である血糖値スパイク、AGEなども一切起きません。

4.1クエン酸回路とは

TCAサイクルを簡単に表現すると
「エネルギーを生み出していく回路(経路)」
というように表すことができます。
ここでいうエネルギーとは主にATPのことです。

引用:ゆとり世代代表 管理栄養士のブログ

TCA回路=クエン酸回路です。

クエン酸回路というのは、8つの酵素からなる反応系のことです。この反応系で最初にできる物質がクエン酸で、そして反応が回路状に進行するため、クエン酸回路と呼ばれます。

関連記事:クエン酸回路とはなに?できるだけわかりやすい説明をしています

 

5.糖質過剰な食生活ではシュガーバーニング(解糖系)が優先して働く

現代の食生活は、糖質のとりすぎです。

糖質が過剰に含まれている食品

  • 白米
  • パン
  • めん類
  • ジュース
  • ファーストフード(ハンバーガー、ポテト、牛丼など)
  • スナック菓子

これら糖質の過剰によって現代のさまざまな生活習慣病(糖尿病、がん、心筋梗塞、脳卒中など)の原因になっているといわれています。

また、糖質をとりすぎることで脂肪をエネルギー源とする「ファットバーニング」が働きにくくなってしまいます。

なぜなら、人体の身体は糖質をエネルギー源として優先的に使うようになっているからです。

しかし、糖質ではなく脂肪をエネルギー源としたほうが、より効率的にATPをつくることができます。

つまり、糖質制限をして、脂質の多い食事をしていれば、次第に体は糖質ではなく、脂質を燃料として使うよう(=ファットバーニング)になります。

「ジョーンズ博士はどうしてそんなに元気でいられるんですか?」
私は笑顔でこう答えました。
「それは、私が常にファットバーニングの状態で過ごしているからですよ!」
私自身が良い見本でいられるようにと、ふだんから心がけている結果です。
記憶力がさえ、集中力が衰えず、疲れを感じることなく、病気にもならない。それらはすべて、「シュガーバーニング」から「ファットバーニング」へと、体のシステムを切り替えることができたおかげです。

引用:世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術p36

というわけで、今回は以上です。

ハイパフォーマンスな日常を手に入れるために糖質制限は絶対必要です。

記事を読んで、糖質制限のモチベーションが上がってくれれば幸いです。一緒にハイパフォーマンスな日々を手に入れるために頑張っていきましょう。

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