
こういった疑問に答えます。
本記事の内容は下記のとおりです。
- 炭酸水ってなに?
- 巷でいわれている炭酸水の健康効果の嘘と本当
- 炭酸水の飲み過ぎは身体によくない?
- 糖質制限では炭酸水を飲むべき
目次
1.そもそも炭酸水とは?

水に炭酸ガス(二酸化炭素:CO2)を溶かした飲料水のことです。
上記のとおり、ただの水に炭酸ガスだけが溶け込んでいて、それ以外の成分は含まれておりません。
シュワシュワと泡立つのは、水に溶けきれなかった炭酸ガス(二酸化炭素:CO2)が気体になったものです。
炭酸水は、圧力を加えて水に二酸化炭素を溶かしこむという、非常にシンプルな方法でつくられています。
ちなみにこの方法は、「カーボネーション(炭酸ガス圧入溶解)」といいます。
参考:日本コカ・コーラ株式会社
炭酸ガス(二酸化炭素)が水に溶け込む量は、圧力に比例し、温度に逆比例するからです。
つまり、圧力が高いほど、水の温度が冷たいほど、水にたくさんの炭酸ガス(二酸化炭素)が溶け込みます。
2.炭酸水の健康効果の本当と嘘

炭酸水には以下のさまざまな健康効果があるといわれています。
- 全身の血液の流れを良くする
- 便秘改善
- 疲労回復
- 食欲を抑える
これらに本当に効果があるのか、一つずつ確認していきます。
2.1.血管を拡張して、全身の血液の流れを良くする!?
炭酸水に含まれている炭酸ガス(二酸化炭素)が血液に吸収されることで、血管の拡張が起こって血流を促進させるといわれています。
ちなみに、二酸化炭素が血管を拡張させるメカニズムは以下のとおりです。
こういった理由から、炭酸水にも血管を拡張させて血流を促進させる効果があるといわれています。
確かにネズミの腹膜に炭酸水をかけることで血管が拡張し、血液の流れが良くなるということは実験で確かめられています。しかし、それと同じことが炭酸水を飲むことで得られるのかどうかというのは実験ではまだ確かめられていません。
参考: 高山哲郎医師|ホウドウキョク
2.2.便秘改善効果
炭酸水は、炭酸の刺激(作用)によって胃腸を刺激して、胃腸の蠕動運動を活発化させます。なので便秘改善効果が期待できます。
- 役割①:食べ物の消化の補助
(胃腸の筋肉が収縮し、波のようにうねることで食べ物を攪拌し、消化の補助をおこなっています) - 役割②:胃や腸にある内容物を奥に送る
2.3.疲労回復効果は嘘!?
様々なサイトを見ると「炭酸水素イオンが、疲労物質である乳酸の水素イオンを取り込み、結果的に乳酸を減少させる」などと書かれているが、そもそも乳酸への認識が間違っているという。
「それは全部嘘です。そもそも乳酸自体が疲労物質だと昔は言われていましたけど、勘違いだったということがわかっています。いい加減な話ですね。ただ、血行は多少良くなる、心拍数も上がる。それは口に含んだ時の刺激が原因だ、という論文もあります。疲労を回復したいのなら、睡眠をとりましょう」
引用: 高山哲郎医師|ホウドウキョク
どうやら炭酸水の疲労回復効果については眉唾もののようで、あまり期待はできなさそうです。
2.4.食欲を抑える効果
炭酸水を飲むと、胃の中で二酸化炭素(炭酸ガス)が発生し、胃を膨らませるので満腹感を感じやすく、食欲抑制効果があるといわれています。
しかし、個人的な経験からいうとそれほど劇的な効果はないと思います。
ただ、わたくしが炭酸水を飲む理由は一つで、最高に美味いからです。
糖質や余計な添加物も入っておらず安心ですし、味もシンプルなので食材の味を邪魔することなく、どんな料理にも合います。
3.炭酸水は飲み過ぎないほうがいいの?

基本的に炭酸水を飲み過ぎたからといって身体に大きな悪影響はありません。
3.1.胃を刺激しすぎてよくないんじゃないの?
朝起きてすぐに炭酸水を飲むと、腸が刺激され便秘解消の手助けをしてくれますが、反対に飲みすぎたり、もともと刺激を感じやすい人は、炭酸水をたくさん飲む事で過剰に腸が刺激され、腹痛や下痢などの症状が現れる可能性があります。
引用:医療法人 弘鳳会
上記のとおり炭酸水は、ほどよく胃腸を刺激することによって食べ物の消化を助けます。
しかし、炭酸水の刺激は胃腸が弱っているような人には負担になり胃痛の原因になります。
ですので、胃酸が逆流する人、過敏性腸症候群のある人、胃潰瘍のある人は炭酸水を避けたほうが無難です。
とはいったものの、普通の健康な人であれば、飲み過ぎてなにか問題が起こるということはありません。
3.2.炭酸水に塩分が含まれているって聞いたけど?
基本的に炭酸水には塩分は含まれていません。
3.3.炭酸水は酸性だから身体が酸性に傾かないの?
炭酸水は普通の水よりもやや酸性度は高いです。
なので飲み過ぎると身体が酸性に傾き、身体が疲れやすくなってしまいます。
結論:糖質制限中でも炭酸水はオススメできます
糖質制限をしている人は、そもそも健康意識が高い人だと思います。
もちろん、糖分がたっぷり入った炭酸水は絶対に常用していることはないと思いますが、そうはいっても、あのシュワッとした爽快感は忘れられない人も多いのではないでしょうか?
そこで活躍するのが『炭酸水』です。
ただの水に二酸化炭素が入っているだけなので、当然、糖質はゼロ。そのうえ、美味いし、身体にいい効果もあります。
しかし、この記事で書いたように中には巷で言われている健康効果については眉唾物のものも実際あります。
- 血行が良くなる。
- 炭酸水の刺激により、胃腸の蠕動運動が活発化して便通が改善する。
- 胃の中で発生するガスによって胃が膨らみ、満腹感を感じて食欲が抑えられる。
- 疲労回復効果(→たぶん嘘です)。
- 胃の弱い人は、胃痛などの原因になる
- 飲み過ぎると、身体が酸性に傾いて疲労の原因になる
オススメの炭酸水の飲み方は、食事毎に100~200ml程度を食事前から食事中にかけて飲むことです。
健康にいいからといって飲み過ぎはよくありません。食事中に大量に水を飲むと、消化液が薄まって消化効率が落ちてしまいますので・・・
炭酸水は食事に彩りを与えます
糖質制限をしていると、なかなか好きなものが食べられず、食事に対してやや不満が出てきてしまいます。そんなときに、炭酸水があれば食事の満足度が確実に上がります。
しかし、炭酸水は爽快感が癖になりやすくてついつい飲み過ぎてしまいますが、飲み過ぎはこの記事で説明したようにデメリットもあるので注意が必要です。なので嗜好品の一種くらいに考えておいて、多少は健康にいい効果があるんだなっていう認識にしておくのがいいでしょう。
なんだかんだいって炭酸水って美味しいので、健康にいいってことを大義名分に、がぶ飲みしてしまうという事態にもなりかねないので。
ちなみに、わたくしが愛用している炭酸水は、100年以上の伝統の歴史がある安心のウィルキンソンです。しっかりと炭酸の量が入っているので爽快感がつよめです。もちろん、原材料は『水+炭酸(二酸化炭素)』のみで添加物は一切入っておりません。たいていのコンビニやスーパーに置いてあるので手に入れやすいです。
というわけで今回は以上です。