
本記事ではこの疑問に答えます。
目次
1.補酵素A(CoA)とは?
補酵素A(CoA)とは、すべての生物が利用する重要な補酵素の一つです。
補酵素Aには、以下のように様々な呼び方があります。 上記すべての語句は、補酵素Aと同じ意味で使われています。 補酵素A(CoA)の構造は上の図のとおりです。 補酵素Aを構成する化合物は以下のとおりです。 補酵素Aには、様々な基質に結合して化学反応を進めやすくする働きがあります。 具体的には下記の諸反応に関係しています。 補酵素Aにアセチル基(-COCH3)が結合した化合物をアセチルCoAといいます。 このアセチルCoAは、さまざまな代謝系の中心に位置する重要な化合物です。 具体的には、クエン酸回路、脂肪酸の合成と分解、コレステロールの合成などの反応にアセチルCoAは関与しています。 例えば、アセチルCoAはオキサロ酢酸と反応し、クエン酸ができます。 補酵素Aのチオール基(-SH)に、脂肪酸のカルボキシ基(−COOH)が結合することでアシルCoAはつくられます。 アシルCoAとなることで、カルボニル基の反応性が上昇し、反応性が高まります。 具体的には、脂肪酸のβ酸化、中性脂肪の合成などの反応にアシルCoAは関与しています。 例えば、脂肪酸をβ酸化するためには、脂肪酸に補酵素A(CoA)をつけなければなりません。 脂肪酸の一種のパルミチン酸に補酵素A(CoA)をつけた化合物のことをパルミトイルCoAといいます。 あるいは、補酵素A(CoA)のついた脂肪酸のことを単にアシルCoAともいいます。 このアシルCoAとなってはじめて、脂肪酸のβ酸化がおこなわれます。 というわけで今回は以上です。
CoAとは、coenzymeA(補酵素A)の略称です。1.1.補酵素Aの別の呼び方
2.補酵素Aの構造
補酵素A(CoA)を構成する化合物
3.補酵素Aの働き
3.1.アセチルCoA → クエン酸回路、脂肪酸の合成、コレステロールの合成などに関与
アセチルCoAとクエン酸回路
(この反応がクエン酸回路の始まりです。)
この際に、補酵素Aは補酵素であるため、クエン酸回路には取り込まれず、アセチル基(-COCH3)のみがクエン酸回路に取り込まれます。3.2.アシルCoA→脂肪酸のβ酸化や中性脂肪の合成などに関与
アシルCoAと脂肪酸