【血液検査】血算5種(CBC)の種類と各項目の意味や基準値について

こんにちは、現役医療従事者歴3年のトッティ(totthi1991)です。

本記事では、血算の種類と各項目の意味、基準値を紹介しています。

1.血算(CBC:complete bloodcount)とは

血算(CBC:complete bloodcount)は、血液中の血球(赤血球系、白血球系、血小板系)を調べることができる採血の項目のことです。

血球の種類

  1. 赤血球
    役割:酸素運搬
  2. 白血球
    役割:体内防御
  3. 血小板
    役割:止血機構

2.血算の検査項目一覧【血算5種の種類】

血算の種類には、上の表の右の採血項目があります。

では、順番に血算の種類を紹介していきます。

2.1.血算5種の種類

血算5種の種類

  1. 赤血球数(RBC:red blood cell)
    ・平均赤血球容積(MCV:Mean Corpuscula Volume)
    ・平均赤血球ヘモグロビン量(MCH:Mean Corpuscular Hemoglobin)
    ・平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC:Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration)
  2. ヘモグロビン(Hb:hemoglobin)
  3. ヘマトクリット(Ht:hematocrit)
  4. 白血球数(WBC:white blood cell)
  5. 血小板数(Plt:platlet)

血算といわれたら普通は上記の5項目を指し、臨床では血算5種と呼ばれています。

2.2.血液像の種類

もう少し詳しく検査する場合は、血算5種にくわえて血液像(白血球分画)も採血項目に追加します。

血液像(白血球分画)

  1. 好塩基球(baso:basophil)
  2. 好酸球(eosino:eosinophil)
  3. 好中球(neutro:neutrophil)
    ・桿状核球
    ・分葉核球
  4. 単球(mono:monocyte)
  5. リンパ球(lympho:lymphocyte)

血液像(白血球分画)とは白血球の種類のことで、全部で上記の5種類があります。

好塩基球、好酸球、好中球、単球、リンパ球の5種類の血球をまとめて白血球と呼んでいます。

下記の項目も、必要に応じて採血項目に追加します。

その他の血算の項目

  1. 網状赤血球(Ret:reticulocyte)
  2. 好酸球数
  3. リンパ球数

3.血算の項目の意味

ここからは、それぞれの血算の項目の簡単な意味と基準値を紹介します。

※ 基準値に関しては、日本臨床検査標準協議会(JCCLS)基準範囲共用化委員会の共用基準範囲とJCOG 共用基準範囲を参考にしております(1,2)。

3.1.血算5種のそれぞれの項目の意味

血算5種の種類

  1. 赤血球数(RBC:red blood cell)
    ・平均赤血球容積(MCV:Mean Corpuscula Volume)
    ・平均赤血球ヘモグロビン量(MCH:Mean Corpuscular Hemoglobin)
    ・平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC:Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration)
  2. ヘモグロビン(Hb:hemoglobin)
  3. ヘマトクリット(Ht:hematocrit)
  4. 白血球数(WBC:white blood cell)
  5. 血小板数(Plt:platlet)

①赤血球数(RBC:red blood cell)

赤血球数(RBC)の意味、役割、基準値

  • 赤血球数(RBC)は、一定体積の血液中にふくまれる赤血球の数のことです。
  • 役割:酸素の運搬
  • 基準値
    ・男性:4.35~5.55×106/μL
    ・女性:3.86~4.92×106/μL

血液中の赤血球の量は、赤血球数(RBC)で知ることができます。

しかし、赤血球1個の大きさ、1個あたりのヘモグロビン量といった赤血球の質までは、わかりません。

そこで、赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリットから赤血球恒数が計算により算出されます。

この数値から、どんな種類の貧血が疑われるかを判断できます。

赤血球恒数の意味、基準値

  • 赤血球恒数とは、赤血球の大きさや、そこに含まれるヘモグロビン量と濃度をあらわしています。
  • 平均赤血球容積
    (MCV:Mean Corpuscula Volume)
    意味:赤血球1個の平均的な大きさをあらわします。
    基準値:83.6~98.2fL
  • 平均赤血球ヘモグロビン量
    (MCH:Mean Corpuscular Hemoglobin)
    意味:赤血球1個あたりの平均ヘモグロビン量をあらわします。
    基準値:27.5~33.2pg
  • 平均赤血球ヘモグロビン濃度
    (MCHC:Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration)
    意味:赤血球1個の平均ヘモグロビン濃度をあらわします。
    基準値:31.7~35.3%
MCVは小球、正球、大球性貧血の鑑別で重要です。
MCHは鉄欠乏性貧血やサラセミアで低値となります。

②ヘモグロビン(Hb:hemoglobin)

ヘモグロビン(Hb)意味、役割、基準値

  • ヘモグロビン(Hb)は、一定体積の血液中にふくまれるヘモグロビンの量のことです。
  • 役割:酸素の運搬
  • 基準値
    男性:13.7~16.8g/dL
    女性:11.6~14.8g/dL

例えば、Hb 13.0g/dLだと、
「血液100mlの中に、Hbが13.0gありますよ」という意味になります。

血液中のヘモグロビン(Hb)濃度が基準値以下の状態を貧血と呼びます。

③ヘマトクリット(Ht:hematocrit)

ヘマトクリット(Ht)の意味、基準値

  • ヘマトクリット(Ht)は、血液中に占める赤血球容積の割合のことです。
  • 基準値
    男性:40.7~50.1%
    女性:35.1~44.4%

例えば、Ht 45%だと、
「血液中の45%が赤血球ですよ」という意味になります。

④白血球数(WBC:white blood cell)

白血球数(WBC)の意味、役割、基準値

  • 白血球数(WBC)は、一定体積の血液中にふくまれる白血球の数のことです。
  • 役割:主に血管内や組織に侵入した病原体や異物から身体を守ること
  • 基準値:3.3~8.6×103/μL

⑤血小板(Plt:platlet)

血小板(Plt)の意味、役割、基準値

  • 血小板(Plt)は、一定体積の血液中にふくまれる血小板の数のことです。
  • 役割:外傷などで血管が傷ついたときの止血
  • 基準値:15.8~34.8×106/μL

3.2.血液像(白血球分画)

血液像(白血球分画)の種類

  1. 好塩基球(baso:basophil)
  2. 好酸球(eosino:eosinophil)
  3. 好中球(neutro:neutrophil)
  4. 単球(mono:monocyte)
  5. リンパ球(lympho:lymphocyte)

白血球には上記の5種類ありますが、血液像(白血球分画)とはこの白血球の内訳のことです。

①好塩基球(baso:basophil)

好塩基球(baso)の役割、基準値

  • 役割:好塩基球は異物の除去に関係しています。
  • 基準値:0~2%

②好酸球(eosino:eosinophil)

好酸球(eosino)の役割、基準値

  • 役割:好酸球はアレルギー反応に関係しています。
  • 基準値:2~4%

一般に、アレルギーで好酸球は増加します。

③好中球(neutro:neutrophil)

好中球(neutro)の役割、基準値

  • 役割:好中球は感染防御や異物の除去に関係しています。
  • 基準値:40~60%

一般に、細菌感染で好酸球は増加します。

④単球(mono:monocyte)

単球(mono)の役割、基準値

  • 役割:単球は異物の除去に関係しています。
  • 基準値:3~6%

⑤リンパ球(lympho:lymphocyte)

リンパ球の役割、基準値

  • 役割:リンパ球は免疫反応に関係しています。
  • 基準値:26~40%

リンパ球はさらに、B細胞、T細胞、NK細胞に分けられます。
一般に、ウイルス感染でリンパ球は増加します。

3.3.その他

血算のその他の項目

  1. 網状赤血球(Ret:reticulocyte)
  2. 好酸球数
  3. リンパ球数

①網状赤血球(Ret:reticulocyte)

網状赤血球は骨髄でつくられたばかりの幼若な赤血球のことです。

この網赤血球を測定することにより、骨髄中の赤血球産生能がわかります。

②好酸球数

好酸球数は、血液検査の白血球数と好酸球分画のパーセンテージから、血液中の好酸球の絶対数を算出したものです。

一般に、健常な人の好酸球数は350/μL程度です。

好酸球増多の定義は、白血球数における好酸球の割合よりも、好酸球の絶対数のほうが重要と考えられています。
好酸球数500/μL以上であれば、好酸球増多と定義されます。

③リンパ球数

リンパ球数は、血液検査の白血球数とリンパ球分画のパーセンテージから、血液中のリンパ球の絶対数を算出したものです。

リンパ球数の基準値

  • 基準値:1.0×103~μ/L

臨床的にはリンパ球の絶対数(リンパ球数)が増加しているか減少ているかを確認することが大切です。

 

というわけで今回は以上です。

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