【酵素反応】アミラーゼによるでんぷんの加水分解をわかりやすく解説      

「唾液のアミラーゼによってでんぷんが消化されるのは知ってるけど、もう少し具体的に反応の流れがどうなってるのか知りたいな」

本記事では、唾液に含まれるアミラーゼによって、でんぷんがどのように加水分解(消化)されるのかを図を交えながらわかりやすく説明しています。

1分ほどでサクッと読めると思いますのでお気軽にどうぞ。

1.酵素反応の基本について簡単に解説【アミラーゼは酵素の一種です】

アミラーゼは酵素の一種です。

酵素とは触媒のことです。また、一部例外はありますが、基本はたんぱく質です。

※ 触媒とは、それ自身は変化せず、化学反応のスピードを変化させる物質のことです。

アミラーゼとは

  • アミラーゼは酵素の一種です。
  • 酵素とは触媒のことです。
  • 一部例外はありますが、酵素は基本的にタンパク質です。
酵素は「消化酵素」と「代謝酵素」の大きく2つに分けられます。
ちなみに、アミラーゼは消化酵素に分類されます。

酵素について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

酵素とはなにか?分かりやすく説明してみた【消化酵素と代謝酵素】

2018年10月25日

1.1.酵素反応の基本

酵素反応の基本

  • 酵素+基質 → 酵素・基質複合体 → 酵素+生成物

酵素反応において、酵素は基質と結合して、その基質の化学反応を促進します。

  • 基質:酵素の働きを受けて化学反応を起こす物質のことで、その酵素の基質というふうにいったりします。
  • 生成物:酵素の働きによって基質が化学反応を起こして生成した物質のことです。

ちなみに、酵素には活性部位といって、基質と特異的に結合する部位があります。この活性部位と基質が結合することで、化学反応のスピードが変化します。

2.消化酵素であるアミラーゼによるでんぷんの加水分解の反応の流れ

唾液に含まれる消化酵素のα-アミラーゼによるでんぷんの加水分解の反応を紹介します。

でんぷんは、唾液に含まれる消化酵素のαアミラーゼによって加水分解によって細かく分解、いわゆる消化されます。
加水分解とは、水が作用して起こる分解反応のことです。

補足:加水分解について

ここでいったん、ぶどう糖の加水分解を例に、加水分解について軽く説明しておきたいと思います。

加水分解とは【定義】

加水分解とは、化合物が水と反応して、分解生成物が生じる反応

でんぷんは、ぶどう糖がたくさんつながってできたもので、イメージ的には以下の図のようになります。

このでんぷんは、加水分解(今回の場合、ぶどう糖が水と反応することによって分解されること)によって細かく分解されます。

でんぷんが加水分解されることで、「マルトース」や「デキストリン」といった物質に分解されます。

  • マルトース:ぶどう糖が2個くっついたものです。
  • デキストリン:でんぷんの分解によってできる低分子量の糖質のことで、でんぷんの仲間です。

2.1.アミラーゼによるでんぷんの加水分解の概要

それでは最初の図に戻ります。

酵素反応の基本

  • 酵素+基質 → 酵素・基質複合体 → 酵素+生成物

酵素反応において、酵素は基質と結合して、その基質の化学反応を促進します。

今回の場合でいいますと、

  • 酵素 → α-アミラーゼ
  • 基質 → でんぷん

ということになります。

2.2.アミラーゼによるでんぷんの加水分解の流れ

それでは、本記事の本題である、α-アミラーゼによるでんぷんの加水分解反応の流れを紹介します。

α-アミラーゼによるでんぷんの加水分解反応の流れ

  1. 唾液に含まれる消化酵素のα-アミラーゼが、基質のでんぷんと結合します。
  2. でんぷんとα-アミラーゼが結合した「酵素・基質複合体」に水が作用することで加水分解反応が促進します。
  3. 結果として、でんぷんは、マルトースやデキストリンといった生成物に分解されます。
  4. 酵素であるα-アミラーゼは変化することはありません

これが、消化酵素のα-アミラーゼによるでんぷんの加水分解の流れです。

ちなみに、下の写真はアミラーゼの立体構造で、グニャグニャと入り組んだ複雑をしていることがわかるかと思います。

この複雑な立体構造が、これから説明する「酵素と基質の特異性」という特徴にとって不可欠なものになっています。

アミラーゼの立体構造

3.酵素と基質の関係:酵素の基質特異性

最後に、酵素と基質の関係についてです。

基本的に、酵素はある特定の基質の化学反応しか、触媒としての働きをしません。

これを「酵素の基質特異性」といいます。

つまり、ある酵素が反応する相手(基質)は決まっているということです。

酵素の基質特異性

すべてではありませんが、酵素と基質は赤い糸で結ばれた一対一の関係です。

体内では、何千種類もの化学反応がおこなわれていますが、それぞれの反応に専属の酵素がいるということです。

ですので、酵素の種類も何千種類にも及びます。

 

というわけで今回は以上です。

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2018年9月3日