
MCTオイル(中鎖脂肪酸)に興味のある人「MCTオイルってそもそもなに?中鎖脂肪酸と違うの?それに、健康にもいいって聞いたんだけど、具体的にどんな効果があるの?」
こういった疑問に答えます。
- 本記事の内容
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目次
1.MCT(Medium Chain Triglyceride=中鎖脂肪酸)オイルとは

MCTオイルとは、中鎖脂肪酸が100%の油のことです。
(中鎖脂肪酸は、脂肪酸の一種です)
- 脂肪酸の種類(炭素数による分類)
炭素(C)の数が2~6個の場合 | 短鎖脂肪酸 |
炭素(C)の数が8~12個の場合 | 中鎖脂肪酸 ☚ これです! |
炭素(C)の数が14個以上の場合 | 長鎖脂肪酸 |
つまり、中鎖脂肪酸とは、たとえば、中性脂肪やコレステロールのように、脂質の種類のことです。
1.1.MCTオイルの原料

MCTオイルの原料は、ココナッツ(ココヤシ)やパームヤシ(アブラヤシ)です。
これら植物の種子の核の部分に、中鎖脂肪酸が含まれていて、それを抽出してMCTオイルをつくっています。
ですので、MCTオイルにも、ココナッツ(ココヤシ)由来のもの、パームヤシ(アブラヤシ)由来のもの、混合のものとありますので、購入するときにチェックしてみてください。
ちなみに、牛乳や母乳にも中鎖脂肪酸は含まれています。
2.MCTオイルの栄養成分
以下に、僕が愛用している、仙台勝山館のMCTオイルの栄養成分表示を表にしています。
みてわかるとおり、炭水化物(≒糖質)はゼロで(糖質制限にうってつけ!)、成分のすべてが中鎖脂肪酸で構成されています。
- 栄養成分表示(100gあたり:仙台勝山館MCTオイル360g)
エネルギー | 900kcal |
たんぱく質 | 0g |
脂質 | 100g |
炭水化物 | 0g |
ナトリウム (食塩相当量) | 0g |
中鎖脂肪酸 | 100g |
3.MCTオイルの効果・効能

3.1.ケトン体がつくりやすくなり、疲れ知らずになる
人間の身体には、2種類のエンジンがあります。
- 1つは、ブドウ糖を燃料とする解糖系から始まるエンジン
- もう1つは、脂肪を燃料とするエンジン
です。
いわば、電気とガソリンで動くハイブリッド車(2つの動力で動く車)のようなものです。
この2つのエンジンを比べた場合、圧倒的に脂肪を燃料とするエンジンのほうが、圧倒的に効率が良く、スタミナも持続します。
ようするに、疲れにくくなり、長時間元気に生活できるようになるということです。勉強や仕事で成績UP間違いないです。
そして、中鎖脂肪酸は、脂質のなかでも、脂肪を燃料とするエンジンを働かせやすくするという効果があります(ケトン体というのは、脂肪を分解したときにできる物質のことで、全身の身体の優秀なエネルギー源です(ブドウ糖よりも圧倒的に!))。
この理由は、中鎖脂肪酸だけ、他の脂質と吸収経路が違うからなんですが、詳しくは下記記事をご参照ください。
》脂肪の消化・吸収の流れ【MCTオイル(中鎖脂肪酸)のみ例外です】
ただし、中鎖脂肪酸を摂るだけでは効果がなく、糖質制限もセットで行う必要があります。
この本は、ケトン体がいかに私たちの身体のエネルギー源として優秀であるかが詳しく書かれてあり、下記にその一部を引用します。
MCTオイルを摂るとき、糖質制限もセットで考えていただく必要があります。なぜなら、糖質を制限したときとしないときでは、体内で作られるエネルギーの回路がまるで違うからです。糖質を摂ると「解糖系」という糖質回路がまず働きます(糖質回路)。ところが糖質が制限されたときには、糖質の代わりに肝臓で脂肪からケトン体が作られます(ケトン体回路)。これらの回路はお互い拮抗しあうため、糖質を摂りすぎた状態では、ケトン体回路は働きません。
(中略)
MCTオイルは、そのケトン体回路を作りやすくしてくれるすばらしい魔法のオイルなのです。
3.2.高齢者の認知機能の改善効果が証明されています
中鎖脂肪酸を含むケトン食による高齢者の認知機能向上が研究で報告されています。
国立精神・神経医療研究センター神経研究所と株式会社明治の共同研究による研究成果は、2016年8月30日、国際科学雑誌Psychopharmacologyのオンライン版に公開されました。
論文タイトル「高齢者の認知機能に対するケトン食の効果:認知機能向上の可能性」 |
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この論文では、特別な粉ミルク(中鎖脂肪酸配合)のケトン食(2016年に厚生労働省に認可された保険適用のてんかん食のこと)を用いて、高齢者の認知機能を高めることができるのかどうかを検討しています。 その結果、
参考:株式会社明治 |
この論文では、「中鎖脂肪酸を含むケトン食は高齢者の認知機能を改善する可能性がある」としめくくられています。
ケトン食(保険適用のてんかん食):糖質を極力減らし、脂質を多めにとることで、体内のケトン体を増やす食事法です。ケトン体が、神経細胞などに働いて、抗けいれん作用により、てんかん発作に効果があるといわれています。
3.3.アルツハイマー型認知症に効果がある
脳はこれまでブドウ糖が唯一のエネルギー源とされてきました。しかし、アルツハイマー型認知症になると、脳では、ブドウ糖を代謝するためのインスリンが働きにくくなり、ブドウ糖をうまく利用できなくなります。そのため、エネルギー不足になり、脳が十分に働かず、認知機能の低下をもたらすことになるのです。
そんなブドウ糖に代わって脳のエネルギー源として注目されるようになったのがケトン体です。ケトン体によって脳のエネルギー不足を補うことで、認知機能が向上する例も確認されるようになっています。中鎖脂肪酸がアルツハイマー型認知症によいとされるのは、このケトン体を効率よく産生するためです。
そもそも認知症とは、認識、記憶、判断するといった機能障害により、十分な社会的生活ができない状態のことで、特定の病気ではありません。
認知症はその原因により、以下の3つに分けることができます。
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アルツハイマー型認知症とは、認知症の半数以上を占めていて、脳に、老人班といわれるシミがあったり、神経細胞に糸くず状の変化があるのが特徴です。海馬を中心に脳全体が萎縮します。
症状として、何度も同じことをいったり、ものを置き忘れたり、人を認識できなくなったりなどが挙げられます。
こういったアルツハイマー型認知症に、ケトン食が有効であるということです。
ケトン食にすることで、脳のエネルギー源を、これまでのブドウ糖を使う状態ではなく、ケトン体にすることで脳の機能を改善することが可能です。
そして、MCTオイルは、脂質の中でもケトン体をつくろうとする効果が強いため、特にアルツハイマーの改善に役立ちます。
毎朝必ず、MCTオイルをいれたコーヒー飲もう

- MCTオイルをいれたコーヒーを飲むメリット
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こんな感じで、良いことしかなく、普通に朝、コンビニとかで炭水化物の塊のおにぎりやパンを食べていた以前の僕が、いかに愚かだったかと思います。
というわけで、今回は以上です。
MCTオイルは普通の油に比べて結構いい値段がしますが、それ以上に効果が得られるものだと思うので、購入して損はないとおもいます。
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