
グルテンフリーをしている人「小麦に含まれるグルテンはどうやら身体に悪いらしいけど、別にセリアック病や小麦アレルギーってわけでもないし、ほんとにグルテンフリーを続ける必要ってあるのかな?」
この記事ではこういった疑問に答えます。
小麦に含まれるグルテンを摂ることで何らかの不調が出る人がいます。
セリアック病や小麦アレルギーといった明らかな病気の診断がついていない人でも、グルテンフリーを実践することでさまざまな症状がなくなることがあります。ちなみに僕もグルテンフリーを始めてから、頭痛、鼻炎、いつも疲れっぽい、寝起きが最悪、などなど書ききれないくらい日々の生活の質が改善しました。もちろんそれが、100%グルテンが原因かというと、保証はできませんが実際に僕はこういった効果を実感できました。
目次
1.セリアック病でもなく小麦アレルギーでもない、グルテン過敏症

小麦に含まれるグルテンに対する特殊な抗体をもっているセリアック病ではない人や、小麦に対する食物アレルギー(小麦アレルギー)ではない人でも、グルテンに対して身体が反応してしまう人がいます。
それがグルテン過敏症です。
セリアック病 | 免疫系が自分自身の組織を攻撃してしまう、自己免疫疾患 |
小麦アレルギー | 免疫系が小麦に対して異常に反応してしまう、アレルギー疾患 |
というれっきとして病気です。
両者の違いは下記記事に詳しく書いているので興味のある人はぜひ。
》セリアック病と小麦アレルギーの違いを超わかりやすく解説してみました
では、グルテン過敏症とはいったい何なのか?それをこれから説明したいと思います。
結論を言うと、グルテン過敏症は自己免疫疾患でもなく、アレルギー疾患でもありません。
2.グルテン過敏症とは何?
イギリスの医学雑誌『Gut』の2016年7月25日号(オンライン版)に
セリアック病とも小麦アレルギーとも異なるメカニズムで起きる、小麦やグルテンが関与する疾患が存在する
と報告されています。
この論文によると、セリアック病や小麦アレルギーではない人が、グルテンを摂ることで全身性の免疫系の反応、および腸の損傷があったとのことです。
研究者らは、詳しいメカニズムはまだ不明であるが、なんらかの原因で機能の低下した腸から、腸内細菌や食物の成分が血管内に侵入し、それにより、全身に様々な症状が出現したのではと考えているそうです。
腸の機能低下によって、食べ物を吸収するための腸の粘膜が荒くなってしまって細菌や未消化の食べ物が体内に侵入しやくすなります。この状態をリーキーガット症候群といいます。詳しくはこちらの記事『リーキーガット症候群とは何ですか?症状の原因は?』でまとめています。
グルテンはリーキーガット症候群の原因になるということです。
ようするに、小麦に含まれるグルテンを摂取することで、セリアック病というわけでも、小麦に対してアレルギーがあるわけでもないんだけど、なんかさまざまな不調の原因があるといことがこの論文では示されています。
3.グルテン過敏症の症状
グルテン過敏症の症状は日常生活のなかで感じる日ごろの些細な不調が多いです。
例えば
慢性的な疲労感、下痢、便秘、集中力が続かない、他人の話を理解できない、ニキビなどの肌荒れ、鼻炎など |
このように、グルテン過敏症の症状は病気ともいえないような症状が多く、まさか小麦に含まれるグルテンが原因だとは思いもよらないと思います。そもそも普通の人は、いまや日本人の主食となっているパンや麺類が身体に悪いものだという発想すらないと思います。
原因は別にあるとして、あれやこれやと色々試すが効果もなし。
そのため、小麦製品を食べ続けてグルテン過敏症がずっと起きているせいで、日々の不調は一向に解決されない。そんな人が多いのではないかと思います。
4.グルテン過敏症の診断
いま現在、確立された診断方法はありません。
グルテン過敏症かどうか調べるオススメの方法としてよく紹介されているのが、2~3週間ほどグルテンを食事から一切抜くことです。抜いた後の体調の変化を見て、悩んでいた症状が軽減されれば、グルテン過敏症の可能性が濃厚です。
5.【まとめ】グルテンを抜くことで体調がよくなるならやる価値は十分にある
「ネットでいろいろ調べてみて、症状とかあてはまるし・・・、アレルギーかなにかがあるかも」と思って、病院で検査してもらったとします。そこで医者から「セリアック病でも小麦アレルギーでもありません、なので小麦は問題ありませんよ」と診断されたとします。
しかしそこで終わってはいけません!
グルテン過敏症の可能性があります。
まだこの病気は一般の病院で診断されることはほとんどなく、ごく一部の病院でしか診断されることはありません。
それがグルテン過敏症です。医師ですら知らない人が多いですし、そもそも正式な病気として認められているものではないので医者も軽々しく診断できないのが現状です。
でも大事なことはグルテンが自分の身体に対して害があるのかどうなのか、であって、病気としてグルテン過敏症と診断されることではありません。
グルテンを除去することによって、悩ましい日々の辛い症状が良くなるのなら、医学的根拠は不要です。信じる者は救われる宗教ではありませんが、自分の人生は自分のためにあります。決してお医者様の言いなりになることではありません。どうしても検査とかしてほしいという人は、そういったことをしっかり勉強している医者もいますので、ネットで調べて行ってみることを強くオススメします。
今回は以上です。
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