
グルテンフリーをしている人「小麦に含まれるグルテンが身体に悪いってことは知ってるけど、それ以外にも小麦には悪いところってあるんだろうか?」
この記事では、この疑問に答えます。
- 本記事の内容
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毎朝の朝食に、食パンを欠かさずに食べてる人も多いと思います。外出先でも菓子パンは、お手軽に、場所を選ばずに食べられてとても便利です。
それぐらい今の日本ではメインの食事として定着しています。
しかし、この食パンがとんでもなく身体に悪く、身体にいいことは何一つないと知ったらどう思うでしょうか?
「そんなはずはない!」「身体にいいかどうかはわからないが、生きるためのエネルギーにはなるだろう」
そう思っているとしたら大きな間違いです。
僕からいわせれば、死ぬくらいに飢えていたらしょうがなしに食べるか・・・っていう感じです。
もはや私たち日本人の主食になってるんだから健康に良いはずだ、少なくとも身体に悪いことはない、という妄想・無思考は辞めたほうがいいです。
この記事では、パンを代表とした小麦製品の害悪はグルテンだけじゃないということを説明したいと思います。
この記事を読んで、どうしてもパンを食べたいという人の欲望をストップさせることができれば幸いです。
目次
1.小麦の有害性はグルテンだけじゃない!?
小麦の有害性は主に2つです。
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小麦に含まれるグルテンが小麦のグルテンがセリアック病や小麦アレルギーの人だけに対してではなく、それ以外の普通の人(普通の人でもグルテン過敏症が起こります)にとっても身体に悪い、ということはすでにご存知だと思います。
関連記事:グルテン過敏症をわかりやすく説明してみました【グルテンフリーの基礎】
私たちが当たり前のように食べている食パンやコンビニの菓子パンの有害性は、グルテンだけじゃありません
パンの重量の半分は糖質ですし、食後に血糖値を上げやすい高GI食品でもあります。食後高血糖は、しばらくするとその反動で低血糖に陥りやすく、眠気やだるさ、集中力の低下などの原因になります
— とってぃ/現役医療従事者兼ブロガー (@totthi1991) June 3, 2018
本記事では、『その②:食後に血糖値を上げやすい高GI食品だということ』について書いていきます。
2.パンはコーラより血糖値をあげやすいという驚愕の事実
2.1.食パンの半分は糖質でできている
- 食パン6枚切り1枚あたり(約60g)の栄養成分
エネルギー | 約160kcal |
たんぱく質 | 約5.6g |
脂質 | 約2.6g |
炭水化物 | 約28g |
みてわかるとおり、食パンの重量(60g)の半分は炭水化物(約28g)なので、半分砂糖を食べているのとほぼ同じです。
ペットボトルのコーラ500mlに含まれる糖質の量がおよそ55gなので、食パンを二枚食べるだけでほぼ同じだけの糖質をとっていることなります。
糖分の摂り過ぎはよくないと普段からジュースを控えてても、毎朝欠かさず食パンをしっかり食べてたら糖質制限にはまったくなっていないということです。ましてやこれに、甘いクリームやジャムなんかついてたら目もあてられない糖質量になっています。ぜひ一度、コンビニで売られている菓子パンの炭水化物の量をみてみてください。その量の多さに驚愕すると思います。
ただ、パンの問題点は糖質が多いということだけにとどまりません。その説明をこれからしたいと思います。
2.2.パンとコカ・コーラのGI(血糖インデックス)の比較
意外だったと思いますが、パンの半分は糖分でできています。
パンにクリームがべっとりついている菓子パンを食べることと、コーラを飲むことは、糖質量という観点で見るとほとんど同じだと思ってください。
ただ、そうはいってもこう思う人もいるかもしれません。
「コーラは液体だから身体に早く吸収されるけど、食パンは消化に時間がかかる分、血糖値の上昇も緩やかなんじゃないの?」
これ、大きな間違いです。
パンは、精白パンだろうが、全粒粉パンだろうが、コーラよりも血糖値を上げやすいです。
関連記事:炭水化物(糖質+食物繊維)の消化・吸収の流れ(仕組み)の説明
ここでGI(血糖インデックス)の説明をしたいと思います。
GI(血糖インデックス)とは、血糖値の上がりやすさを示す指標です。
- GI(血糖インデックス)とは?
食品に含まれる糖分の吸収速度を表す指標で、GIが高ければ血糖値が上がるスピードが速く、低ければそのスピードが遅いということを表しています。 数値はブドウ糖が最高値100で、これと比較して数値化されまます。 |
- 食パンとコカ・コーラのGI値の比較
GI値 | ||
食パン | 89 | 6枚切り1枚 |
コカ・コーラ | 63 | 350ml |
参考:GLITEN FREE & LOW CARB life
一般にGI値が
- 70以上を高GI食品
- 55~70を中GI食品
- 55以下は低GI食品
と呼ばれています。
食パンは堂々のGI値89という高GI食品で、コカ・コーラよりもGI値が高く、血糖値を上げやすいです。
まさに隠れ高GI食品だといえます。
パンが腹持ちが悪いといわれているのは、それだけ消化・吸収が早いからです。そのため、血糖値を急激に上げてしまいます(血糖値を急激に上げると、インスリンがそれにつられて必要以上に分泌されて、血糖値を食前よりも下げてしまいます。血糖値が低い状態は、お腹が空き、また何か食べたくなってしまいます)。
ちなみに、全粒粉パンでもGI値は74と高値です。
3.食後に血糖値を急上昇させると何が問題なの?
食後に血糖値が上がるのは当然のことです(三大栄養素には炭水化物、脂質、タンパク質の3種類ありますが、基本的に血糖値を上げるものは炭水化物のみです)。
しかし、問題なのは血糖値が急上昇して急低下する場合です。この状態を血糖値スパイクといいます。
3.1.食後の血糖値スパイクの問題点
食後に血糖値が急上昇するのはどういうときなのかというと「過剰な量の糖質を食べたとき」です。
血糖値が上がると、膵臓からインスリンという血糖値を下げるホルモンが分泌されます。これ自体は自然な反応なんですが・・・
このインスリン。血糖値が急上昇した場合、それにつられて大量に分泌してしまうという致命的な欠陥をもっています。
この欠陥にって、インスリンが効きすぎてしまうという事態が発生します。つまり、血糖値を下げすぎてしまいます(食前よりも血糖値を下げてしまう)。
インスリンの大量分泌によって、血糖値が下がりすぎてしまえば、すなわち全身のエネルギー源である血糖が少なくなるということなので、いろんな症状が現れます。
例えば、
食後の血糖値スパイクによって、血糖値が下がりすぎてしまった時の症状 |
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などなど、食後にこのような症状が出てくるのは当然だよね、と半ばあきらめている人も多いと思います。
しかしその原因の一つが、食事の食べ方にあったんです。
ようするに、コンビニで菓子パンを食べながら、甘いジュースで流し込むような食事は最悪だということです。
また、食後に眠くなるもうひとつ理由に、食べ物の消化・吸収のために胃腸に血液が集中して、脳への血液が減ってしまうというのもあります。なので、単純に食べ過ぎも眠くなる要因の一つです。
3.2.パンは高GI食品なので血糖値スパイクを起こしやすい
そして、さきほど説明したようにパンは、コカ・コーラよりも血糖値をガッツリ上げる高GI食品です。
食パンじゃなくてもいいんですが、僕の場合は、お昼に大盛のご飯をたらふく食べた後って絶対に眠くなります。
あと、断食後の食事は血糖値が上がりやすいので、糖質は一切カット(野菜の糖質すらもカット)したほうがいいです。
ここまでのことをまとめると、食後に眠くなる理由には2つあって
- 食べ物を消化・吸収するために胃腸に血液がたくさん流れて、脳に流れる血液が減るから
- 血糖値が急上昇して、その反動で血糖値が急低下してしまって低血糖になっているから
この2つがあります。
まとめ
- 食後に猛烈に眠くなる理由は3つ
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食後に猛烈に眠くなるのは当たり前じゃありません。
日本人の主食である白米やパン、麺類はほぼ毎食必ずどれかを食べてる人がほとんどだと思います。
なので、食後に多少眠くなるのは常識だと思われている節があります。しかし、それには原因があるんだということです。
食後の眠くならないためには
- ①そもそもパンや白米などの炭水化物を食べない
- ②(半日)断食後の食事は野菜の糖質すらも血糖値を上げやすいので可能な限り避ける
- ③小食を心がける
この3点を守るだけです。
今回は以上です。食べ過ぎや、炭水化物の摂り過ぎが食後の眠けの原因だと知っていた人も多いと思いますが、(半日)断食後の食事に注意していた人は少なかったんではないでしょうか?食後の眠けとはおさらばできるのでぜひ試してみてください。
糖質制限+小食なのに、食後に眠くなるのは糖質が少し多すぎかもしれません。
半日断食後は、食後にとくに血糖値が上がりやすいので、野菜の糖質(にんじんとか)も極力カットしたほうがいいです。そうすることで血糖値スパイクを抑えることができ、食後の眠けや集中力の低下を防げます。— とってぃ/現役医療従事者兼ブロガー (@totthi1991) June 2, 2018
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