【日本経済新聞】『「砂糖税」がアジアで広がる!?』その理由と目的とは?

2018年4月3日付けで「日本経済新聞「甘い清涼飲料に「砂糖税」アジアで広がる」という記事が掲載されました。

 

✔ この記事の内容

  • 日本経済新聞『甘い清涼飲料に「砂糖税」アジアで広がる』の記事の内容
  • 砂糖税導入の理由と目的は?
  • 砂糖を食べると太るメカニズム

 

1.日本経済新聞『甘い清涼飲料に「砂糖税」アジアで広がる』の記事の内容

日本経済新聞「甘い清涼飲料に「砂糖税」アジアで広がる」の記事から一部を抜粋します。

 【バンコク=岸本まりみ】アジアで甘い飲料に課税する「砂糖税」が広がっている。(中略)タイが2017年秋に導入。フィリピンもこのほど課税を始めた。(後略)

 フィリピン政府は1月、甘味料を加えた飲料を対象とした「加糖飲料税」を導入した。(後略)

 これに先立ち、タイ政府も17年9月、(中略)砂糖の含有量に応じた「砂糖税」を上乗せする仕組みに変えた(後略)

 このほかインドネシア政府やベトナム政府も、糖分を含む飲料への課税を検討している。インドでは(中略)4段階ある基本税率で最も高い28%を炭酸飲料に適用した。

引用:日本経済新聞「甘い清涼飲料に「砂糖税」アジアで広がる」

ざっくりまとめると、「タイ、フィリピン、インド」ではすでに砂糖税が導入されていて、インドネシアやベトナムでも砂糖税の導入を現在検討しているということです。

 

2.アジアで広がってる砂糖税の目的や理由は?

日本経済新聞「甘い清涼飲料に「砂糖税」アジアで広がる」の記事から一部抜粋します。

(前略)背景には生活習慣病による医療費の増加に歯止めをかけなければ、医療財政が立ちゆかなくなるとの危機感がある。(後略)

 こうした砂糖摂取の増加により、肥満人口も増え続けている。(後略)

 肥満増加で社会的な負担も重みも増す。(後略)

 各国政府の危機感は強い(後略)

引用:日本経済新聞「甘い清涼飲料に「砂糖税」アジアで広がる」

つまり、砂糖の食べ過ぎによって肥満人口が爆発的に増えてしまって、医療財政が崩壊してしまう恐れがあり、それに対して国が強い危機感をもっているということです。

肥満が増えることによるデメリットは以下のとおりです。

  • デメリット①
    医療費の増加による、医療財政崩壊
  • デメリット②
    肥満による、社会的な負担が増加※1

※1肥満による、社会的な負担とは?
 アメリカのある研究によると、血圧や血糖値の正常な、つまり「健康だが肥満の人」は、かかる医療費が多く、また欠勤や休職などによる生産性の損失額が多いということがわかっています。

 

ようするに、国は砂糖に課税することで砂糖の消費量を減らすことで肥満人口を減らし、

  1. 医療費増加の食い止め
  2. 社会的な負担を減らす

この2つが狙いなわけです。アジア各国がこぞって砂糖税導入に踏み踏み切っている理由と目的はこれです。

 

3.本当に砂糖を食べると肥満につながるの?

ここでは砂糖を食べると太る単純明快な理由を説明したいと思います。

  1. 砂糖を食べます
      ⇓
  2. 小腸でスクラーゼにより、砂糖をブドウ糖と果糖に分解します
      ⇓
  3. ブドウ糖と果糖は、小腸の微絨毛から吸収され、血液中に入ります
      ⇓
  4. 血糖値が上昇します
      ⇓
  5. 血糖値が上昇したので、膵臓がインスリンを分泌します
      ⇓
  6. インスリンの働きで、エネルギーとして使われなかった余分なブドウ糖は中性脂肪に変化します
      ⇓
  7. 中性脂肪は、脂肪細胞に取り込まれます
      ⇓
  8. その結果、太ります(肥満)

この中でとくにポイントなのが「7.膵臓がインスリンを分泌する」のところです。

インスリンは別名「肥満ホルモン」とも呼ばれています。なぜかというと、ブドウ糖を脂肪に変えると同時に、脂肪を燃焼させにくくさせる働きがあるからです。

このインスリンは、血糖値が上がると分泌されます。血糖値を直接上げるのは、「糖質」のみです。タンパク質や脂質は血糖値を直接には上げません。

 

ようするに、血糖値を上げる「糖質」のみが、肥満の原因だということです。

 

砂糖を食べると太る、というのはこういった理由からです。

 

逆にいえば、血糖値を上げなければ、インスリンは分泌されないので太ることはありません。

 

まとめ

これだけ砂糖が使用した食品があふれている現代において、砂糖を規制する方向に国が舵を切るというのは意外でした。

砂糖の消費が下がったり、砂糖は身体に悪いということがおおやけになれば、外食産業や食品産業は大打撃を受けますからね。

砂糖がたくさん入った食べものはみんな大好きですので、ありとあらゆる加工食品に入っています。くわえて砂糖のコストって安いので、外食産業や食品産業にとってまさに最強の調味料だといえます。(安くて、嫌いな人はいなくて、依存性もあるので)

当然、その結果外食産業や食品産業の売り上げが下がるので、国に納める税金も減ります。なので砂糖の規制というのは、国としてはあまりしたくないというのが本音だと思いますが・・・、それ以上に病気になる人が増えて、国家の医療費がうなぎのぼりで、国家の医療財政がたちゆかなるなるってことですね。

 

まぁ砂糖は肥満以外にも、身体にとって悪いところしかありません。いいことは、食べたその瞬間に美味しいと感じるだけ。それ以上のメリットはなく、デメリットは山ほどあります。

砂糖はあくまで嗜好品としてたしなむ程度にとどめておくべきものです。

 

✔ 糖質の有害性を書いた記事リスト

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です