【危険】糖質制限は老化のリスクに!?【東北大学大学院の研究報告】

こんにちは、とある病院勤務のコメディカルの「とってぃ」といいます。

 

最近こんな記事をネットで見つけました。

  • 日本農業新聞(2018/3/15)掲載。糖質制限は老化を進める

ご飯やうどんなどの炭水化物を減らした食事を長期間続けると、高齢になってから老化が早く進み、寿命も短くなるとの研究を東北大学大学院がまとめた。

そしてこの研究を裏付ける実験内容は以下に抜粋しました。

マウスに日本人の一般的な食事に相当する餌を与えた場合と、糖質制限食を与えた場合を比較した。ビタミンやミネラルは同じ量を与えた。

一般的な食事を与えられたマウスは多くが平均寿命より長生きしたが、糖質制限食では平均寿命まで生きられなかった個体が多かった。死んだ個体は平均寿命より20~25%ほど短命だった。また、糖質制限の個体は見た目も同齢の一般食の個体と比べて背骨の曲がりや脱毛などがひどく、老化の進度が30%速かった。

引用:日本農業新聞「ご飯、うどん・・・炭水化物減らすダイエット 60代後半で老化顕著に 糖質制限ご用心」

 

糖質制限は、一般的に生活習慣病や老化を予防して健康寿命を延ばす効果があるといわれてるのに、それとはまったく逆の研究報告です。

糖質制限をやってるものとして、これはヤバいと思ったので真偽のほどを調べてまとめました。

 

簡単に今回の東北大学大学院での研究報告をまとめると

  • 一般的な食事を与えたマウスは、平均寿命より長生きした
  • 糖質制限の食事を与えたマウスは、平均寿命より短命だった
  • 糖質制限の食事を与えたマウスは、老化が早かった(見た目からわかる背骨の曲がりや脱毛など)

とのことだそうです。

 

糖質制限で人間も老化のリスクがあがる!?

このマウスを使った東北大学大学院の研究に対する日本の糖質制限第一人者である江部康二先生はブログでこういっています。

「そもそもマウスの食実験の結果はヒトには当てはまらない。」

引用:ドクター江部の糖尿病徒然日記

随分あっさりしてますね(笑)

 

ようするにマウスと人間では主食としている食事が違うので、マウスの実験をそのまま人間に当てはめることはできないとのことみたいです。

 

本来、マウスなどのネズミ科の主食は植物の種子(穀物(つまり糖質が多い))で、脂質やタンパク質はそれほど摂りません。にもかかわらず、この東北大学大学院の研究では、マウスに糖質制限食(低糖質・高脂質・高タンパク質)の食事を与えて実験を行っています。

 

つまり、

マウスが本来食べているものではないものを与えた結果、マウスの寿命が短くなったといっているだけです

(まぁ当たり前ですよね。私たちが毎日、ショートケーキばかり食べてたら早死にするのは実験しなくてもわかると思います)

 

だから江部康二先生は、「この研究はヒトには当てはまらない」と、いっているわけです。

 

じゃあ人間の主食ってそもそもなに?

マウスの主食は穀物(糖質)なので、その穀物(糖質)を制限したら、当然本来の食習慣とは違ってるわけですから早死にしてしまって当然ですよね、ってお話でした。

 

じゃあさ、人間の主食は、ご飯やパンなどの炭水化物(糖質)だから、そもそも論として、糖質制限をしたらダメなんじゃないの?

って疑問がわきますよね?

 

結論からいうと、人間の本来の主食はご飯やパンなどの炭水化物(糖質)ではありません。

 

人類の歴史はおよそ700万年といわれています。

この700万年間は、狩猟(動物や魚介類)と採集が中心の生活です。つまり、低糖質・高脂質・高タンパク質の食事だということ。

 

そして人類が穀物(糖質)に手を出し始めたのは、1万年ほど前からです。この時期から農耕により、小麦などの穀物(糖質)の栽培を始めて、徐々に糖質の摂取量が増えていきました。

 

つまり、人類が穀物(糖質)をたくさん食べるようになったのは、人類の歴史からみるとつい最近ってことです。

 

計算すると、1万年/700万年 = 約0.1%

 

ようするに、人類が穀物(糖質)を多く食べ始めるようになったのは、人類史700万年のうち、たったの0.1%の期間ということです。

 

「日本人の心、それはお米だ!」

なんていってる場合じゃないです。

話しのスケールが違いすぎるのです。

 

人類の歴史的にみて、わたしたちが糖質を制限するというのは本来の食習慣に近くなるということです。

 

糖質制限しても危険じゃない

今回の東北大学大学院の研究ではマウスの実験を根拠として、糖質制限は寿命が短くなったり老化が進むというふうにいっています。

 

しかし江部康二先生もいっているように、

『そもそも、食習慣の異なっているマウスと人間を比較すること自体が間違い』なわけで、

研究自体はまったく問題ありません。(マウスに糖質制限をして老化が早くなったという研究報告は別に問題ない)

ただそのマウスの実験結果を単純に人間に当てはめることはできませんよ、ということでした。

 

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