市場に出回っているオリーブオイルの8割は偽物という衝撃の事実

「オリーブオイルってたくさん種類があるけど、品質の悪い偽物も混ざってるんじゃないの?」

本記事ではこの疑問に答えます。

結論をいうと、スーパーで売られているオリーブオイルの8割は偽物だといわれています。

本記事では偽物のオリーブオイルの中身はいったいどうなっているのかを紹介しようと思います。

1.市販されているオリーブオイルの8割は偽物という衝撃の事実

日本オリーブオイルソムリエ協会の理事長である多田俊哉氏の著書「そのオリーブオイルは偽物です: 値段が高くても本物はごくわずか (実用単行本)」によりますと、

いま流通しているオリーブオイルの多くは輸入ブランド品ですが、そのうち「本物」はわずか20%に満たず、残念ながら残り80%程度はすべて「偽物」です、と申し上げるとさらに驚かれるでしょうか?

実際に多田氏が、有名デパートや高級スーパーで中身を調査したところ、有名デパートAでは15品中11品が偽物。高級スーパーBでは18品中15品が偽物だったという散々たる結果だったそうです。

高級スーパーやデパートでこの有様ですから、普通のスーパーともなると、もはや語るに及びません。

ここでいう「偽物」というのは、国際オリーブ理事会(ICO)が定める規定、同規定に関係するEU法を満たしていないにもかかわらず、虚偽のラベル表示をしているオリーブオイルのことです。

また、オーストラリアオリーブ協会の前会長ポール・ミラーによると、オリーブオイルの最大生産国であるスペインのオリーブオイルのうち、本当に「エキストラバージン」の規格に該当するのは、わずか20%程度だとのことです。

補足
後で詳しく説明しますが「エキストラバージン」というのはオリーブオイルの等級のことで、最高品質であることの証です。

さらにはニューヨークタイムズに掲載されたインフォグラフィック(1)によると

イタリア産オリーブオイルとして販売されているものは、

  1. 実はイタリア産ではない
    (スペインやギリシャなどで安価なオリーブ油を輸入して、イタリアでボトル詰めしているだけ)
  2. 大豆油などの安い油で水増しされている
  3. カロチンで風味を付けたり、緑色の着色料(クロロフィル)でオリーブオイルらしさを演
  4. 「エキストラバージン」と表示されている商品の7割は偽物だった
日本の法律では「ボトル詰めされた場所が属する国が原産国」ということになっています。
つまり、原産がどこであろうと、イタリアに輸入されて、イタリアでボトル詰めされれば「イタリア原産」と表記することが可能です。

といった感じでして、オリーブオイルというのは偽装が常態化していて、パッケージに書かれているオリーブオイルの品質を保証している「エキストラバージン」などというのはまったく信用できないということです。

2.偽物のオリーブオイルの中身

では、こういった偽物のオリーブオイルの中身にはいったいどんなオイルが入っているのかといいますと、偽装には大きく分けて2つのパターンがあります。

オリーブオイルの偽装方法
  1. パターン①:混ぜ物偽装
    (オリーブオイル以外の安いオイルの混入による水増し)
  2. パターン②:アップグレード偽装
    (等級の低いオリーブオイルを品質の高いエキストラバージンと偽装する品質偽装)

2.1.混ぜ物偽装 → 他の安いオイルの混入

もっとも一般的な偽装の手口は、混ぜ物偽装です。

混ぜられるものには「精製オリーブオイル、低級なオリーブオイル、ひまわり油、大豆油などの安価な他の油」があります。

混ぜ物として混ぜられる油
  1. 精製オリーブオイル
  2. エキストラバージンに満たない低級なオリーブオイル
  3. ひまわり油、大豆油などの安価な油
  4. オリーブオイルらしさを出すために緑色の色素の混入

混ぜ物偽装の場合、商品のラベル等をみてみ一切判別することもできず、いったいなにが混ぜられてるのかもわかりません。

補足①:精製オリーブオイルとは
低級なオリーブオイルの「バージン」「オーディナリーバージン」「ランパテ」を化学的な精製処理を施してつくられた、食用のオリーブオイルのことを精製オリーブオイルといいます。味や香りはほとんどありません。
補足②:ピュアオリーブオイルとは
精製オリーブオイルに、エキストラバージンなどを少し混ぜてたものです。

2.2.アップグレード偽装

アップグレード偽装とは、低級なオリーブオイル(バージン、オーディナリーバージン、ランパテバージン)にもかかわらず、「エキストラバージン」と偽ってラベルに表示する品質偽装のことです。

低級なオリーブオイル
  1. カビの生えたオリーブを搾って採取した油
  2. 搾油後の管理がずさんなため酸化や品質が低下した油

上記の油では、通常エキストラバージンになりうる油になることはありません。

補足
オリーブの実は傷みやすく、収穫後すぐに劣化が始まります。
ですので、収穫後には遅くとも12~24時間以内に加工しなければカビが生えてしまうことも。

2.本物の「エキストラバージン」のオリーブオイルとは

通常オリーブオイルというのは、生の新鮮なオリーブの実から、物理的な機械処理(粉砕、圧搾、遠心分離など)によって取り出されたオイルのことで「バージンオリーブオイル」と呼ばれます。

このバージンオリーブオイルは、国際オリーブ理事会(IOC)によって、オイルの発酵や酸化の度合いを示す「酸度」や油脂の純度などの理化学的基準と、人間が実際にオイルを味見して風味に問題がないか判定する「風味官能評価」によって、品質の等級(4等級に分類されます)が決まります(上の図)。

(バージン)オリーブオイルの品質評価方法
  1. 理化学分析 → 酸度、過酸化物価により評価
  2. 風味官能評価 → 人が実際に味見をして風味に問題がないかを評価
補足:酸度とは
酸度とは、油を搾る前のオリーブの果実が、発酵して腐っていなかったかを評価する検査です。

店頭でよくみかける「エキストラバージン・オリーブオイル」というのは、国際オリーブ理事会(IOC)の基準をクリアした最高グレードのオリーブオイルです。

(バージン)オリーブオイルの中で、「エキストラバージン」を名乗れるのは、①理化学的分析と②風味官能検査をパスした、最高品質のオリーブオイルだけです。

しかし、このオリーブオイルの品質評価による規格基準は厳格に守られておらず、偽装が常態化、「偽物のエキストラバージン・オリーブオイル」が市場に大量に出回っているというのが実態となっています。

日本はIOC加盟国ではなく、また国内における「エキストラバージン」などというオリーブオイルの等級、表示に関する法律はありません。
ですので、日本国内で充填されて販売されているものに関しては「偽物」という表現は正確ではありません。
JAS法(日本農林規格)に、かなり緩いオリーブオイルの品質規定があるだけで、それさえクリアすれば「エキストラバージン」とラベルに表示してもなんら罰則はありません。

3.日本で売られているオリーブオイルの大半は海外産

日本で売られているオリーブオイルの大半は、海外でボトル詰めされ、海外でラベルが貼られたものです。

これらは当然、生産された国の基準や規格、そしてIOC加盟国であれば、IOCの基準を満たしていなければいけません。

オリーブオイルの主要な生産国はIOCに加盟していますので「エキストラバージン」と書かれていれば、IOCの基準を満たしているはずです。

しかし先述したように、IOCで定められている分析や検査はおこなわれていなかったり、あるいは形だけだったり(官能検査は人がおこなうものなので、検査官次第でどうとでもなる)という有様です。

そうして「エキストラバージン」に満たない「偽物のエキストラバージン・オリーブオイル」が大量生産されています。

ですので、海外から日本に輸入されたオリーブオイルの大半はIOC基準が全く守られていない「偽物」だということです。

まとめ

日本で売られているオリーブオイルの大半は「エキストラバージン・オリーブオイル」です。

「エキストラバージン」というのは、最高品質のオリーブオイルの証です。

しかし、オリーブオイルのほとんどは輸入されたものであり、本記事で説明したようにスペインやイタリアなどの主要な生産国ではオリーブオイルの品質偽装が常態化しています。

つまり、日本で売られているオリーブオイルの大半は偽物で、エキストラバージンでもなんでもないということです。

補足
ちなみに、日本はIOCの加盟国でもなく、「エキストラバージン」などの品質の等級に関する法規制はありません。

唯一オリーブオイルの法規制であるJAS法(日本農林規格)さえ守っていれば、「エキストラバージン・オリーブオイル」とラベルに表示してもまったく問題なしです。

そして、素人が店頭で偽物か本物かを見抜くのはほぼ不可能です。ですので、信頼できるブランドを選ぶのがベターです。
ちなみに、わたしはiHerbでカリフォルニア産の「California Olive Ranch」を買うようにしています。

California Olive Ranch, Arbosana、Extra Virgin Olive
ご成分
エクストラバージン・オリーブオイル

カリフォルニアでは独自に、カリフォルニア理事会(COOC)による認証がおこなわれており、IOCの国際基準よりも厳しい基準で「エキストラバージン」のチェックがされています。

当然、上記のオリーブオイルにはCOOCの認証がされているのでご安心を。

それでは今回は以上です。