カリウムの基準値の覚え方【ゴロで覚えれば絶対に忘れません】

カリウムの基準値を楽に覚えたい人「カリウムの基準値をゴロで楽に覚えたい!」

こんにちは、現役医療従事者歴3年のトッティです。

本記事ではカリウムの基準値をゴロで簡単に覚えられる方法を紹介します。
併せて、カリウムが基準値から外れた場合の症状についても解説しています。

参考にした書籍

カリウムの基準値の覚え方

カリウムの基準値は病院によってまちまちですが、本記事では日本臨床検査標準協議会(JCCLS)が、2014年に発表した「共用基準範囲」の基準値を採用しています。

カリウムの基準値

  • 3.6~4.8 mEq/L

参考:日本臨床検査標準協議会(JCCLS) 基準範囲共用化委員会

カリウムの基準値の覚え方はゴロを使えば楽勝で、
「か~さん(カリウム)、サロンパス(3.6)、4枚貼った(4.8)」
です。

カリウムの基準値の覚え方

  •  K     3.6    4.8
  • か~さん サロンパス 4枚貼った

カリウムの基準値が4.0前後だなぁとまでは覚えている人は多いですが、ゴロでしっかり覚えておけば、正確に上下限の幅がわかるのでおすすめです。

なお、カリウムは高すぎても低すぎても心停止による突然死のリスクがあるため臨床では非常に重要ですのでしっかり覚えておきましょう。

カリウムの役割

カリウムは、ナトリウムと共同して働き、心臓や神経、筋肉の正常な働きを保っています。

そもそも、カリウムの98%は細胞内(細胞の中に存在する液)にあり、残りの2%が細胞外(細胞の外に存在する液:血液、リンパ液、間質液)にあります。

体内のカリウムの分布

  • 細胞内:98%
  • 細胞外(血液、リンパ液、間質液):2%
細胞内のカリウム濃度は140mEq/Lに対し、細胞外は3.6~4.8mEq/Lと非常に低くなっています。この濃度勾配をつくっているのがナトリウムポンプです。

そして、カリウムとナトリウムが細胞の内外を移動することで活動電位がうまれます。
それにより、心臓や神経、筋肉などの興奮性細胞の機能に影響を与えています。

ですので、血中カリウム値の異常によって、神経や筋肉の機能に異常が起きます。
例えば指に力が入らなかったり、あるいは心臓がうまく動かなくなって、最悪心停止をきたす可能性があります。

カリウムがどれくらいの値で、どんな症状があらわれるのか

高カリウム血症も低カリウム血症も、どちらも甲乙つけがたいぐらい危険で、心停止のリスクはどちらにもあります。

イメージ的には、

  • 高カリウム血症→静かに心臓が止まる
  • 低カリウム血症→にぎやかに心臓が止まる
高カリウム血症の原因の多くは腎不全です。この場合、治療は透析しかありません。
その他の原因として、アシドーシスや溶血などがあります。
なお、腎機能が正常であれば、カリウムの過剰摂取で高カリウム血症になることは通常ありません。

高カリウム血症の主な症状

通常、血清カリウム値が5.0mEq/L以上を高カリウム血症といいます。

主な自覚症状として、吐き気や嘔吐、体のしびれ、全身の経つ力管、不整脈などがあります。

高カリウム血症の主な症状

  • 消化器症状(悪心(吐き気)、嘔吐、下痢、腹痛)
  • 手先のしびれ、知覚異常
  • 筋力低下
  • 徐脈
  • 心電図異常

透析をしている人に限れば、血清カリウム値が7.0mEq/L以下では自覚症状を認めることはほとんどありません。
(※ 透析患者では慢性的に高カリウム血症をきたしていることが多いので自覚症状に乏しい場合が多く、自覚症状のないまま突然死が出現する場合があるので要注意です。)

高カリウム血症における心電図変化

血清カリウム値異常の臨床所見としては、心電図所見が有名です。

高カリウム血症ではT波の増高が、低カリウム血症では特徴的なU波がみられます。

心電図は、鋭敏な指標となるため、高カリウム血症をみとめたらすぐに施行することが大切です。

高カリウム血症に対する治療の緊急性は血清カリウム値よりも心電図所見で決まります。

※ ただし、血清カリウム値と心電図所見は必ずしも相関せず、心電図異常が認められないことも多いです。ですので心電図変化がないからといって安心はできません。

高カリウム血症における心電図異常

  1. T波の増高(テント状T波とよびます)
  2. QT短縮
  3. RR延長
  4. QRS幅拡大
  5. P波消失
  6. 不整脈
  7. サイン波パターン
  8. PEA/VF/心停止

低カリウム血症の主な症状

血清カリウム値が3.5mEq/L以下を低カリウム血症といいます。

主な自覚症状として、疲労感、筋力低下、傾眠傾向などがあります。

低Kの原因としては、摂取量の低下、細胞内への移動、腎外性カリウム喪失(消化管)、腎性カリウム喪失などがあります。

低カリウム血症の主な症状

  • 消化器症状(嘔吐、嘔気(吐き気))
  • 呼吸筋障害による呼吸不全
  • 四肢麻痺
  • 脱力感
  • 傾眠傾向
  • 筋肉痛
  • 麻痺性イレウス

低カリウム血症の場合、すぐに治療を開始する必要はありません。
目安として、3.0~3.5mEq/Lの場合、軽症であり治療の必要性は高くありません。ただし、自覚症状がある場合にはカリウムを補給する必要があります。

2.0~2.9mEq/Lの場合重症とされ、入院が必要なこともあります。

低カリウム血症における心電図変化

血清カリウム値異常の臨床所見としては、心電図所見が有名です。

高カリウム血症ではT波の増高が、低カリウム血症では特徴的なU波がみられます。

※ ただし、血清カリウム値と心電図所見は必ずしも相関せず、心電図異常が認められないことも多いです。ですので心電図変化がないからといって安心はできません。

心電図異常

  • U波
  • QT延長・T波の平坦化
  • ST-T低下
  • Torsades de pointes
  • 異所性心室興奮(VT、VF、PVC)

 

というわけで今回は以上です。

血清カリウム値は高くても低くても突然死の原因となりますので、臨床で非常に重要な電解質です。ですので、正確な基準値をゴロでしっかりと覚えておきましょう。