【超簡単】たんぱく質の消化・吸収の流れを解説してみた

 

たんぱく質の消化と吸収の流れに興味のある人「肉や魚、卵なんかに多く含まれてるたんぱく質って身体の中でどういう風に消化されて吸収されるんだろう・・・その流れを知りたいなぁ」

 

 

この記事ではこの疑問に答えます。

 

1.まずは基礎知識

1.1.たんぱく質とは

たんぱく質とは、アミノ酸がたくさんつながってできた化合物のことです。

ちなみに私たちの身体にあるたんぱく質は二万数千以上もの種類がほどあります。しかし、原料となるアミノ酸はわずか20種類しかありません。
※ただし自然界には500種類ほどのアミノ酸が存在しています。

関連記事:たんぱく質(蛋白質、たん白質、タンパク質、プロテイン)とは?その定義と種類

 

1.2.そもそも食べ物を消化しなければならない理由【すべては異物である】

食べ物は基本的に私たちの身体にとって異物です。

例えば豚肉に含まれているたんぱく質は、豚に特化してつくられたものなので、私たちの身体からみれば異物になります。極端な話し、豚肉をミキサーにかけてペースト状にして、それを人間の静脈に直接流し込めば、間違いなく具合が悪くなりますし、最悪死にます。

じゃあどうすれば豚肉を私たちの身体に取り込むことができるようになるのかというと、たんぱく質をアミノ酸まで細かく分解してやればいいんです。これを消化といいます。こうすることで、食べ物は異物でなくなり、豚肉に含まれていた栄養成分(今回の例でいうとアミノ酸)を私たちの身体で使うことができるようになります。そうして身体に吸収したアミノ酸を、自分の身体に特化したたんぱく質に新たに作り直します。

 

つまり消化とは、本来は異物である食べ物を、身体に適合させるためのシステムだといえます。

 

1.3.どうやって消化するの?

たんぱく質を消化するためには、基本的に消化酵素を使います。酵素の種類としては加水分解をおこなう加水分解酵素がメインです。

 

2.たんぱく質の消化と吸収の流れ

2.1.たんぱく質の消化の全体の流れ図

たんぱく質の消化は、主に以下の3つの消化器(小腸(十二指腸・空腸・回腸))で行われています。

  1. (胃液による消化)
  2. 十二指腸(膵液による消化)
  3. 空腸と回腸(腸液による消化)

 

2.2.胃でのたんぱく質の消化

口に入ったたんぱく質は、まず『胃』で消化されます。胃はほとんどたんぱく質を消化するためのような臓器といってもいい器官です。

胃から分泌される胃液は強酸性の液体で、たんぱく質を簡単に変性(たんぱく質の立体構造を壊してしまうこと)させることができ、たんぱく質の機能はほとんどなくなります。これにより、有害だったものは無毒化されます。また、たんぱく質の構造が壊れることで消化酵素がより作用しやすくなります。

さらに胃液に含まれている消化酵素のペプシンによってざっくりとたんぱく質は消化されます。

 

2.3.十二指腸でのたんぱく質の消化

胃でざっくりと消化されたたんぱく質は、次に十二指腸で消化されます。十二指腸では膵臓でつくられた膵液が分泌されます。この膵液はアルカリ性で、胃液の酸性はここで一気にアルカリ性になります。そのため、酸性環境下で働くペプシンは無効化されます。

膵液中には、いくつかの種類の消化酵素がふくまれていますが、すべてアルカリ性の環境下で活性化します。

膵液に含まれている代表的なたんぱく質の消化酵素は以下の4種類です。

  • トリプシン
  • キモトリプシン
  • エラスターゼ
  • カルボキシペプチダーゼ

これらの消化酵素により、さらにたんぱく質は細かく消化されます。

 

2.4.空腸と回腸でのたんぱく質の消化

十二指腸で消化されたたんぱく質は、空腸に到達するころには、かなり細かく消化されていて、単体のアミノ酸や、2つのアミノ酸がくっついたジペプチドになっています。

まだ十分に消化されていないジペプチドやペプチド(2個以上のアミノ酸がペプチド結合したもの)なんかに対しては、小腸上皮細胞内か、その膜上にあるジペプチダーゼによって、単体のアミノ酸にまで分解されます。

 

3.アミノ酸の吸収は小腸の上皮細胞で行われる

 

ここまできて、ようやくたんぱく質はアミノ酸まで消化されるので、身体の中に吸収することができます。

アミノ酸を吸収するのは、小腸(空腸と回腸)の上皮細胞です。

 

小腸上皮細胞のアミノ酸トランスポーターと呼ばれる膜たんぱく質によって、アミノ酸は吸収されます。このアミノ酸トランスポーターは、十種類程度あり、20種類以上あるアミノ酸をある程度特異的に吸収します。

 

小腸で吸収されたアミノ酸はそのあと、門脈という血管に入ります。門脈とは、小腸から肝臓へとダイレクトにつながる特別な血管です。この血管により、アミノ酸は肝臓に直接運ばれて、そして体内の代謝を受けることになります。

関連記事:代謝とは何か?簡単にわかりやすく説明してみた

 

4.たんぱく質の主な消化酵素まとめ

名称含まれる消化液
ペプシン胃液
トリプシン膵液
キモトリプシン膵液
エラスターゼ膵液
カルボキシペプチダーゼ膵液
ジペプチダーゼ腸液

たんぱく質はまず、胃液に含まれるペプシンによって大雑把に消化されます。

次に、膵液に含まれる、①トリプシン②キモトリプシン③エラスターゼ④カルボキシペプチダーゼによってさらに消化されます。

最後に、腸液に含まれるジペプチターゼによってまだ消化が十分でないペプチド(2個以上のアミノ酸がペプチド結合したもの)がアミノ酸にまで消化されます。

 

まとめ

  • たんぱく質は、アミノ酸がたくさんくっついてできた化合物のこと。
  • 食べ物に含まれるたんぱく質は、私たちの身体にとって異物で、そのままの形では吸収することができません。そのため、たんぱく質をアミノ酸まで細かく分解する、消化を行う必要があります。
  • たんぱく質は、主に消化酵素(加水分解酵素)によって消化されます。
  • たんぱく質の消化を行う消化器官は以下の3つの消化器官です。
    • (胃液に含まれるペプシンによって消化されます)
    • 十二指腸(膵液に含まれる、①トリプシン②キモトリプシン③エラスターゼ④カルボキシペプチダーゼによって消化されます)
    • 空腸と回腸(腸液に含まれるジペプチダーゼによって消化されます)
  • アミノ酸の吸収は、小腸(空腸と回腸)の上皮細胞でおこなわれます。

 

以上、食べ物に含まれるたんぱく質の消化と吸収の流れを解説しました。食事においてこういった基礎的な知識はおろそかにされがちですが、とても大切なことなのでしっかり覚えておきましょう!

 

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