1.タンパク質の定義
タンパク質とは、20種類のアミノ酸が、数百~数千ほど結合してできた化合物のことです。
より詳しい説明は下記のとおりです。
たんぱく質(蛋白質、たん白質、タンパク質、protein)とは、20種類のL-アミノ酸がペプチド結合してできた化合物である。
タンパク質は、遺伝子の情報にもとづいて、20種類のアミノ酸が特定の配列順序でペプチド結合した化合物です。
ただし、自然界には500種類ほどのアミノ酸が存在していますし、タンパク質の構成要素とならないアミノ酸も人体には存在しています。
私たちの身体には、分子構造が違う2万数千種類以上ものタンパク質があります。
1.1.タンパク質の構成要素のアミノ酸について

タンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち、グリシンを除くほかのアミノ酸には、L体(L-アミノ酸)とD体(D-アミノ酸)の2種類のアミノ酸があります。

参考:味の素『アミノ酸大百科』
右手と左手はどのように回転、裏返してもまったく同じように重ねることができません。
L体とD体のアミノ酸もこれと同じ関係になっています。
なお、タンパク質を構成するアミノ酸は、グリシンを除いてすべてL体(L-アミノ酸)です。
2.タンパク質の分類と種類
私たちの身体にあるタンパク質の種類は10万種以上あります。
そんな数多くあるタンパク質の一部をこれから紹介します。
- 単純タンパク質・・・アミノ酸のみでできてる
- 複合タンパク質・・・アミノ酸以外にも他の化合物が含まれている
- 誘導タンパク質・・・単純タンパク質や複合タンパク質が熱や酵素によって変性したもの
- タンパク質の種類
分類 | 例 | 役割 |
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①単純タンパク質 | 血清アルブミン |
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ペプシン |
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トリプシン |
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②複合タンパク質 | LDL |
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HDL |
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アミラーゼ |
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ヘモグロビン |
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フェリチン |
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シトクロム |
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免疫グロブリン |
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③誘導タンパク質 | ゼラチン |
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3.アミノ酸とは?+その種類

アミノ酸はタンパク質を構成する基本単位です。
自然界にはアミノ酸は500種類ほどあるんですが、タンパク質の構成要素となるアミノ酸はわずか20種類です。
このアミノ酸は人間の身体において「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」に分けられます。
- 必須アミノ酸(9種類):体内で合成されない(または合成されにくい)
- 非必須アミノ酸(11種類):体内で合成される
3.1.アミノ酸の基本的な構造

アミノ酸の構造は、中心の炭素に、アミノ基(-NH2)とカルボキシ基(-COOH)が結合した構造となっています
上の図の黒い部分が、アミノ酸の共通部分でして、赤い部分が各アミノ酸で違う部分です。
20種類すべてのアミノ酸の構造式は下記の記事でまとめています。
それでは今回は以上です。
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